電柱に張られている電線は、じつは3種類しかありません。「高圧線」「低圧線」「通信線」の3つで、それぞれ流れている電圧も役割も異なります。数字で見るとその違いはより明確になります。この記事では、電気工事士の視点から、3種類の電線の電圧・役割・見分け方を具体的な数字とともに解説します。
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・電線の電圧など、具体的な数字を知って理解したい方
・高圧線と低圧線の違いを正確に把握したい方
・敷地周辺の電線工事や剪定作業を検討している方
電柱の電線は「3種類」。まずは全体像を数字で整理
電柱に張られる電線は、電圧の高さによって次の3種類に分類されます。それぞれの電圧・主な用途・電柱内での位置を表にまとめました。
| 種類 | 電圧の目安 | 主な用途 | 電柱内の位置 |
|---|---|---|---|
| ①高圧線 | 6,600V前後 | 発電所・変電所からの送電 | 最上部 |
| ②低圧線 | 100V・200V | 家庭・店舗への配電 | 中段 |
| ③通信線 | 電気は流れない(信号のみ) | 電話・インターネット・CATV | 最下部 |
一般的な家庭用コンセントの電圧が100V・200Vであることを考えると、高圧線の6,600Vという数字がいかに大きいかがわかります。この差が、電柱の電線を見分けるうえで最も重要なポイントになります。
①高圧線:6,600Vの電気を送る、最も注意すべき電線
高圧線は、発電所や変電所から送られてきた電気を、電圧を下げる前の状態で流している電線です。一般的に6,600V前後の電圧があり、家庭用電源の実に60倍以上にもなります。電柱の最上部に張られており、白や茶色の絶縁部品「碍子(がいし)」で電柱本体から絶縁されているのが大きな特徴です。
②低圧線:100V・200Vに変換された、家庭に届く電線
高圧線の電気は、電柱に取り付けられた円柱形の変圧器(柱上トランス)によって100V・200Vまで下げられます。この電圧に変換された電気を各家庭・店舗まで届けるのが低圧線です。複数の電線が黒いカバーでまとめられている姿を見たことがある方も多いのではないでしょうか。
③通信線:電気は流れないが、意外と多い電線
通信線には電気は流れておらず、電話やインターネット、ケーブルテレビの信号が通っています。1本の電柱に複数の通信事業者の線が集まっていることも多く、本数だけで見ると通信線が最も多いケースも少なくありません。電圧がないため感電の危険性は低いものの、老朽化した線が垂れ下がっているケースもあるため注意は必要です。

一般的に、感電による事故は電圧が高いほど重篤化しやすいとされています。6,600Vの高圧線は、直接触れなくても数十センチ以内に近づくだけで感電する可能性があるため、剪定作業や高所作業を行う際は必ず事前に電力会社または電気工事の専門会社へご相談ください。
見分け方は「電圧の高さ=電柱内の高さ」と覚える
3種類の電線の並び順には明確な理由があります。電圧が高い電線ほど地上や人から離す必要があるため、電柱の上に行くほど電圧が高くなるという構造です。したがって、「上から高圧線→低圧線→通信線」という並び順は、日本国内であればほぼ共通しています。
よくある質問
日本国内の配電網では6,600V(6.6kV)が標準的に使われています。地域や設備によって多少の違いはありますが、家庭に届くまでの間で数千ボルト単位の高圧が流れているという点は共通しています。
見た目だけで100Vか200Vかを判断するのは難しく、通常は電力会社の設備図面や契約情報で確認します。日常生活で気になる場合は、電力会社にお問い合わせいただくのが確実です。
電話会社、インターネット会社、ケーブルテレビ会社など、複数の事業者がそれぞれ独自に線を張っているためです。1本の電柱に5本以上の通信線が集まっていることも珍しくありません。
電線の電圧や種類の判断、電線周辺での工事についてご不安な点がございましたら、お気軽にご相談ください。