ビルや店舗、工場に設置されている誘導灯・非常照明も、LED化が進んでいる設備のひとつです。日常的にはあまり意識されない設備ですが、消防法に基づく点検義務があり、いざという時に確実に作動することが求められます。この記事では、誘導灯・非常照明のLED化について、法人・施設担当者様向けに電気工事士が解説します。
この記事でわかること
- 誘導灯・非常照明の役割と設置義務
- 従来型と比べたLED化のメリット
- 消防法上の点検義務との関係
- バッテリー・光源の交換サイクル
- LED化工事の進め方
- よくある質問
誘導灯・非常照明の役割と設置義務
誘導灯は、火災などの災害時に避難経路を示すための設備で、「非常口」の表示などでよく目にします。非常照明は、停電時に一定時間、避難に必要な明るさを確保するための照明です。いずれも消防法や建築基準法に基づき、一定規模以上の建物・店舗・事業所に設置が義務付けられています。
従来型と比べたLED化のメリット
| 項目 | 従来型(蛍光灯・白熱灯) | LED型 |
|---|---|---|
| 消費電力 | 常時点灯のため電気代がかさみやすい | 消費電力が抑えられる |
| 光源の寿命 | 比較的短く交換頻度が高い | 長寿命で交換頻度が減少 |
| バッテリーへの負荷 | 消費電力が大きく、バッテリーの負担も大きい | 消費電力が小さく、バッテリーへの負荷も軽減されやすい |
| 発熱 | 比較的高い | 抑えられる傾向 |
誘導灯・非常照明は建物内に24時間常時点灯しているものが多く、点灯時間が非常に長い設備です。そのため、LED化による電気代削減効果を実感しやすい設備のひとつといえます。
消防法上の点検義務との関係
誘導灯・非常照明は、消防法に基づく法定点検の対象設備です。点灯確認やバッテリーの作動確認などが、定期的な点検の中で行われます。LED化された誘導灯・非常照明も、この点検義務がなくなるわけではなく、引き続き定期的な点検が必要です。
「LEDにしたから交換・点検の手間がなくなる」という誤解をされることがありますが、消防法に基づく点検義務は光源の種類にかかわらず継続します。LED化は交換頻度や電気代の負担を軽減するものであり、点検自体を省略できるものではない点にご注意ください。
バッテリー・光源の交換サイクル
誘導灯・非常照明には、停電時に点灯するための内蔵バッテリーが搭載されています。バッテリーには使用期限があり、光源をLED化してもバッテリー自体は別途交換サイクルの管理が必要です。LED化によって消費電力が抑えられることで、バッテリーへの負荷が軽減され、結果的にバッテリーの持ちが良くなる傾向がありますが、経年劣化による交換自体は避けられません。点検の際に、バッテリーの状態も含めて確認することが重要です。
LED化工事の進め方
①現地調査・設置状況の確認
誘導灯・非常照明の設置台数、既存の機種、バッテリーの状態を確認します。建物全体でまとめて調査することも可能です。
②法定点検のタイミングと合わせた計画
法定点検のタイミングに合わせてLED化を計画することで、点検と工事の両方を効率よく進めることができます。
③施工・点灯確認
LED型の誘導灯・非常照明への交換後、正常に点灯するか、バッテリーからの給電で正しく作動するかを確認して完了です。
よくある質問
誘導灯・非常照明のLED化や点検については、お気軽にご相談ください。
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