技能試験のコツは正しい基本動作。電気工事士の実技対策で押さえるべき工具の使い方・作業順序・独学の落とし穴をプロが解説

資格・特別教育

この記事はこんな人におすすめ

  • 第二種電気工事士の技能試験に向けて独学で練習しているが、コツがつかめずに苦戦している方
  • 工具の使い方・電線の剥き方・器具の接続など、技能試験の基本動作を正しく習得したい方
  • 技能試験を控えており、プロの視点からの実践的なアドバイスを参考にしたい方

「参考書で候補問題の回路図は覚えた。でも実際に手を動かしてみると、電線がうまく剥けない・コネクタへの接続が甘い・時間内に終わらない」——第二種電気工事士の技能試験対策で、こうした壁にぶつかっている方は多くいます。筆記試験は過去問を繰り返せば対策できますが、技能試験は「体で覚える」という性質が強く、正しいやり方を知らないまま練習を重ねても、誤った癖が身についてしまうリスクがあります。

技能試験は「知っている」と「できる」の差が最も顕著に出る試験です。回路の接続順序は頭でわかっていても、実際に40分以内に正確に完成させる体の動きは、正しい基本動作の繰り返し練習でしか身につきません。「最初に正しいやり方を覚えること」が技能試験対策の鉄則で、誤った方法で練習した時間は、後から修正するのに二倍の時間がかかります。

今回は、帯広・十勝エリアで日々現場に立ちながら後輩への技術指導も行っている株式会社セイトー電設の電気工事士の視点から、技能試験で差がつく工具の使い方と基本動作のコツを、現場のプロ目線でお伝えします。

技能試験で最初につまずく「電線の剥き方」

技能試験の基本中の基本が、電線の被覆を剥く作業です。しかし独学で練習している方の多くが、ここで最初の壁にぶつかります。被覆を剥きすぎる・銅線に傷がつく・剥く長さが不均一——これらが後の接続作業の品質を左右します。

電線の被覆を剥く工具は主に「ワイヤーストリッパー」と「電工ナイフ」の2種類があります。技能試験ではワイヤーストリッパーの使用が一般的で、電線の太さに対応した刃の切り込みを選んで使います。ポイントは「ストリッパーを電線に対して直角に当てる」ことと「一気に引き抜かず、ゆっくり回しながら被覆を外す」ことです。被覆を引き抜く際に銅線を引っ張る方向に力が入ると、銅線に細かな傷がつきます。傷のついた銅線は圧着後の接触不良の原因になり、試験では欠陥として評価される可能性があります。剥いた後は必ず銅線に傷がないかを目視で確認する習慣をつけてください。

よくある誤解:「電工ナイフが使えれば、ストリッパーは不要」

「電工ナイフで被覆を剥く練習をしているので、ストリッパーは買わなくていい」という方がいますが、技能試験では時間との戦いになります。電工ナイフで被覆を剥く方法は習熟すれば確実ですが、ストリッパーと比べて時間がかかります。

技能試験の制限時間は40分です。候補問題の中には接続箇所が多く、時間的に余裕がない課題もあります。ストリッパーを使いこなすことで、1回の被覆剥きにかかる時間を大幅に短縮でき、その分を接続確認や完成後のチェックに使えます。「ストリッパーは買うのがもったいない」という節約より、「ストリッパーで時間を節約する」という発想が技能試験での合格率を上げます。ストリッパーは試験後も現場で毎日使う道具です。良いものを一本購入しておくことを強くお勧めします。

プロが教える「技能試験で差がつく工具の使い方3選」

現場で毎日工具を使っているプロの視点から、技能試験で特に差がつく工具の正しい使い方を3つご紹介します。

1つ目は「圧着工具(リングスリーブ用)の正しい使い方」です。リングスリーブでの圧着接続は、技能試験で最も多く出てくる接続方法の一つです。圧着工具には「○・小・中・大」のダイス(刻印サイズ)があり、接続する電線の本数と太さの組み合わせによって使うダイスが決まります。試験で最も多い欠陥の一つが「圧着スリーブのサイズ選択ミス」と「刻印ミス」です。「1.6mm×2本=小」「1.6mm×3本または2.0mm×2本=小」など、組み合わせをしっかり覚えることが前提ですが、圧着工具のラチェット機構を最後まで確実に握り切ることも重要です。途中で止めると不完全な圧着になり、欠陥として評価されます。圧着後は必ず電線を引っ張って抜けないかを確認する習慣をつけてください。

2つ目は「電工ペンチによる輪作り(の字曲げ)のコツ」です。ランプレセプタクル・露出形コンセントへの接続では、銅線の先端を丸く曲げてネジに引っかける「輪作り」が必要です。この輪の形が不正確だと接続が不完全になり欠陥になります。正しい輪の作り方は、まず電工ペンチの先端で銅線を小さく折り曲げ、次にペンチを使って丸く曲げていくという2段階の動きです。輪の大きさはネジの頭と同程度、右巻きであることが原則です。「左巻きで作った輪はネジを締めると広がる」という理由から、右巻きが必須です。練習の際は、輪の形・大きさ・巻き方向を一つひとつ意識して繰り返すことが、正確な輪作りを体に覚えさせる近道です。

3つ目は「差込形コネクタの確実な接続方法」です。差込形コネクタ(ワゴ)への接続は、一見シンプルですが「差し込みが甘い」という欠陥が意外と多く出ます。銅線の剥き長さが短すぎると差し込みが不十分になり、引っ張ると抜ける状態になります。コネクタの種類によって適切な剥き長さが異なりますが、一般的に12mm程度が目安です。差し込み後に必ず電線を引っ張って抜けないかを確認することが必須の習慣です。また銅線をコネクタに差し込む際は、銅線の先端がコネクタの奥まで届いているかを目視で確認できるタイプのコネクタでは、透明な窓から確認するクセをつけてください。

時間内に完成させるための「作業順序の考え方」

技能試験で40分という制限時間を確実にクリアするためには、作業の順序を効率化することが重要です。現場の職人が日々の作業で実践している考え方を試験に応用します。

まず「材料の確認と寸法取り」を最初に行います。支給された電線・器具が揃っているかを確認し、電線の切断寸法を問題用紙で確認してから一度に切り揃えます。この段階で寸法を間違えると、後から修正するロスが大きくなります。次に「器具への接続から先に行う」という順番がお勧めです。ランプレセプタクル・スイッチ・コンセントへの輪作りと接続を先に完成させ、最後に電線管やジョイントボックス内での接続を行う順番が、効率的でミスが少ない作業手順です。「細かい作業から先に済ませ、大きな接続で締める」という順番を意識することで、作業の流れが自然になります。完成後には必ず全体を見渡して、接続漏れ・極性の間違い・電線の長さの余りすぎがないかを確認する時間を残してください。

独学での練習で「やってはいけない3つのこと」

独学で技能試験の練習をしている方が陥りやすい落とし穴を、現場のプロの目線からお伝えします。

一つ目は「同じ課題ばかり繰り返す」ことです。得意な課題を何度も練習しても、苦手な課題への対応力は上がりません。13問の候補問題すべてを平均的に練習することが重要です。二つ目は「完成させることだけを目標にする」ことです。欠陥のある状態で完成させることを繰り返すと、欠陥のある作業が「正しい」と勘違いしてしまいます。「確実に正しい接続ができているか」を一つひとつ確認しながら練習することが、欠陥ゼロでの合格への道です。三つ目は「タイムを気にしすぎて確認を省略する」ことです。速さより正確さを優先する意識で練習することが、本番での完成度を高めます。速さは正確な動作の繰り返しの結果として自然についてきます。

現場でよくある実例:「練習の癖が試験で命取りになりかけた」話

以前、社内で技能試験の練習をサポートしていたとき、ある社員の輪作りが一貫して「左巻き」になっていることに気づきました。本人は「ちゃんと練習している」と思っていましたが、最初に独学で覚えた際に左巻きの癖がついてしまっていたのです。

本番直前に気づいてよかったものの、右巻きに修正するのに追加の練習時間が必要になりました。「最初から正しいやり方を知っていれば、この修正時間は不要だった。誰かに見てもらいながら練習することの大切さを、このとき実感した」と本人も振り返っています。試験の直前に癖を修正することの難しさが、「最初から正しいやり方で練習することの重要性」を如実に示してくれた事例でした。

まとめ:「正しい基本動作×繰り返し練習」が技能試験合格の方程式

第二種電気工事士の技能試験は、特別な才能や器用さが必要な試験ではありません。「正しい基本動作を・正しい手順で・繰り返し練習する」という地道な積み重ねが、確実に合格につながります。

独学での練習に行き詰まっているなら、一度プロに基本動作を見てもらうことが最短の解決策です。株式会社セイトー電設では、入社後の社員への技能試験サポートとして、先輩職人が実技指導を行っています。「一人で練習していたときより、先輩に見てもらってからのほうが格段に上達した」という声が社内から多く聞こえています。

「技能試験の練習でわからないことがある」「電気工事士を目指しながら実技スキルも身につけられる職場で働きたい」「合格後に即戦力として活躍できる環境を探している」——そんな方は、ぜひ株式会社セイトー電設にご連絡ください。技能試験の合格に向けた先輩からの実技指導・練習材料費の会社負担・試験合格後すぐに活かせる現場経験の機会が揃っています。

帯広・十勝エリアで地域密着の電気工事会社として、一緒に成長できる仲間を随時募集しています。まずはお気軽にご連絡ください。

よくある質問(Q&A)

Q. 技能試験の練習に必要な工具・材料は何を揃えればいいですか?
A. 最低限必要な工具は、ワイヤーストリッパー・圧着工具(リングスリーブ用)・電工ペンチ・ドライバー(プラス・マイナス)・スケールです。材料は候補問題の練習用セットが市販されており、必要な電線・器具がまとめて購入できます。株式会社セイトー電設では、入社後の練習に必要な工具・材料を会社が用意します。

Q. 技能試験当日、特に気をつけるべきことはありますか?
A. 完成後の「確認時間」を必ず残すことが最重要です。接続漏れ・リングスリーブのサイズミス・輪の巻き方向・差込コネクタの差し込み不足——これらは完成後に確認すれば発見・修正できる欠陥です。「完成させて終わり」ではなく「完成後に全体を見直す」という習慣が、合格を確実にします。

Q. 技能試験で不合格になった場合、次の試験までどのくらい待ちますか?
A. 技能試験は年2回(上期・下期)実施されます。上期の技能試験で不合格になった場合、下期の筆記試験免除で技能試験のみを受験できる制度があります。次のチャンスまでの期間を不合格の原因分析と集中練習に充てることで、次回での合格率を大幅に高めることができます。


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▶︎参考情報:

経済産業省|電気工事士制度について

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正しい基本動作を・正しい順番で・繰り返す。この方程式に近道はありませんが、正しい環境と指導があれば、誰でも必ず合格できます。株式会社セイトー電設の先輩たちが、あなたの合格を全力でサポートします。

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