突然の停電で慌てる前に確認したい「漏電ブレーカー」の見方と対処法。自分でできる確認手順とプロに頼むべき判断基準を解説

電気工事

この記事はこんな人におすすめ

  • 突然停電して、分電盤のどのブレーカーを操作すればいいかわからない方
  • 漏電ブレーカーと普通のブレーカーの違いを正しく理解したい方
  • 停電時に自分でできる確認と、すぐに電気工事士を呼ぶべき状況の判断基準を知りたい方

夕食の準備中に突然家中の電気が消えた、深夜に目が覚めたら暖房が止まっていた——突然の停電は、誰でも一度は経験したことがある、慌てる出来事です。「どうすればいい?」「分電盤のどれを触ればいい?」「漏電って危ないの?」——焦った状態で正しい判断をするのは難しいものです。

しかし停電時の対処法は、正しい手順を知っておけば落ち着いて対応できます。むしろ知識がないまま闇雲にブレーカーを操作することのほうが、感電・火災・機器破損というリスクを高めます。「どのブレーカーが落ちているか」を確認するだけで、原因の見当がつき、自分で対処できる状況かどうかの判断ができます。

今回は、帯広・十勝エリアで住宅・店舗・農業施設の電気工事に長年携わってきた株式会社セイトー電設の電気工事士の視点から、突然の停電時に慌てないための分電盤の見方と正しい対処法をお伝えします。緊急時に備えて、ぜひ一度お読みください。

分電盤の「3種類のブレーカー」を正しく理解する

停電時の対処法を理解するには、まず分電盤にある3種類のブレーカーの役割を知ることが先決です。それぞれが作動する原因と、作動した際の症状が異なります。

一つ目は「アンペアブレーカー(主幹ブレーカー)」です。分電盤の一番左側・または上部に設置されており、家全体の電力使用量が契約アンペア数を超えたときに作動します。「家全体の電気が一度に消えた」という場合、まずここを確認します。スマートメーターが導入されている住宅では、アンペアブレーカーがない場合もあります。

二つ目は「漏電ブレーカー(漏電遮断器)」です。分電盤の中央付近に設置されており、電気が意図しない場所に漏れている(漏電)を検知したときに作動します。テストボタンが付いているのが特徴です。漏電ブレーカーが落ちている場合は、過電流ではなく漏電が原因であり、安易な復旧は危険を伴います。

三つ目は「安全ブレーカー(子ブレーカー・配線用遮断器)」です。分電盤の右側に複数並んでおり、部屋ごと・回路ごとに設置されています。特定の部屋や回路で許容電流を超えたときに作動します。「キッチンだけ電気が消えた」「寝室だけ点かない」という場合はここが落ちています。

停電時にまず確認すべきは「どのブレーカーが落ちているか(OFFになっているか)」です。落ちているブレーカーの種類によって、原因と対処法がまったく異なります。分電盤のどこに何があるかを、停電が起きる前に一度確認しておくことが、いざというときの冷静な対応につながります。

よくある誤解:「ブレーカーが落ちたら、すぐ上げ直せばいい」

「ブレーカーが落ちたら、とにかく全部上げ直せばいい」という対処法は、場合によっては非常に危険です。特に漏電ブレーカーが落ちている場合、原因を確認せずに復旧させると、漏電している状態のまま通電することになります。

漏電が続いている状態での通電は、感電事故・漏電箇所の発熱・最悪の場合は火災につながるリスクがあります。「早く電気を復旧させたい」という気持ちはわかりますが、漏電ブレーカーが落ちているときは手順を守った確認が必須です。「上げ直したらまたすぐ落ちた」という場合は、漏電の原因が解消されていないサインであり、繰り返しの復旧操作は絶対に避けてください。

プロが教える「停電時の正しい対処手順」

停電が起きたとき、落ち着いて行うべき手順を順番にご説明します。

ステップ1:分電盤を確認し、どのブレーカーが落ちているかを見る

懐中電灯を持って分電盤を確認します。「OFF」になっているブレーカーを探します。安全ブレーカー(子ブレーカー)だけが落ちている場合は、その回路の過電流が原因の可能性が高いです。漏電ブレーカーが落ちている場合は、次のステップへ進みます。アンペアブレーカーが落ちている場合は、家全体の使用電力が超過した可能性があります。

ステップ2:安全ブレーカーのみ落ちている場合の対処

落ちている安全ブレーカーに対応する部屋・エリアの電気機器を一度コンセントから抜きます。その後、落ちているブレーカーをONに戻します。電気が復旧したら、電気機器を一つずつコンセントに差し込み直し、どの機器が原因かを確認します。同じブレーカーがすぐに再度落ちる場合は、その回路に許容を超える機器が接続されているか、配線・機器の故障が疑われます。その機器の使用を一時中止し、電気工事士に相談してください。

ステップ3:漏電ブレーカーが落ちている場合の対処手順

漏電ブレーカーが落ちている場合は、以下の手順で慎重に対処します。まず分電盤の安全ブレーカー(子ブレーカー)をすべてOFFにします。次に漏電ブレーカーをONに戻します。安全ブレーカーを一つずつONにしていきます。特定の安全ブレーカーをONにしたときに漏電ブレーカーが再び落ちれば、その回路に漏電の原因があります。漏電している回路を特定したら、その安全ブレーカーはOFFのままにして、他の回路のみで生活しながら電気工事士に連絡してください。漏電している回路を特定できない場合・すべての安全ブレーカーをOFFにしても漏電ブレーカーが落ちる場合は、分電盤本体または幹線の漏電が疑われ、すぐに電気工事士を呼ぶ必要があります。

ステップ4:アンペアブレーカーが落ちている場合の対処

使用中だった大型電気機器(エアコン・電子レンジ・ドライヤーなど)を一時的にコンセントから抜くかスイッチを切ります。その後アンペアブレーカーをONに戻します。電気が復旧したら、機器を一つずつ再起動していきます。頻繁にアンペアブレーカーが落ちる場合は、現在の契約アンペア数が家庭の使用量に対して不足しているサインです。アンペアアップを電気工事士に相談することをお勧めします。

絶対にやってはいけない「停電時のNG行動」

停電時に慌てて行いがちな、絶対に避けるべき行動を整理しておきます。

一つ目は「漏電ブレーカーが落ちた状態で繰り返し復旧を試みること」です。再度落ちるということは漏電が継続しているサインです。繰り返しの通電は発熱・発火リスクを高めます。二つ目は「焦げたにおい・煙・異音がある状態での分電盤操作」です。このような状況では、分電盤を操作せずにすぐに電力会社または電気工事士に連絡してください。三つ目は「濡れた手での分電盤操作」です。水回りのトラブルと停電が同時に起きた場合は特に注意が必要です。必ず乾いた手で操作してください。

「早く電気を復旧させたい」という気持ちが焦りを生み、危険な操作につながります。異常なサインがある場合は触らずに専門家に任せることが、最も安全な判断です。

現場でよくある実例:深夜の漏電ブレーカー作動に落ち着いて対応できた話

以前、深夜に「漏電ブレーカーが落ちて電気が全部消えた、どうすればいいか」という緊急のご連絡をいただきました。電話口でご状況を確認しながら、上記の手順に沿って安全ブレーカーを一つずつONにしていただくようご案内しました。浴室の換気扇の回路をONにしたときに漏電ブレーカーが再度落ちることがわかり、換気扇の回路のみをOFFのままにして、他の電気はすべて復旧できました。

「電話で教えてもらいながら自分でできた、落ち着いて対応できてよかった」とオーナーの方に安堵していただけました。翌日に換気扇の点検に伺うと、長年の湿気と経年劣化で換気扇内部の絶縁が低下していることが確認でき、換気扇の交換で完全に解決しました。

停電時に正しい手順を知っていることで、深夜でも落ち着いて対応でき、安全に状況を確認できます。「わからないまま触るより、わかる人に電話する」という判断も、立派な正しい対処法の一つです。

まとめ:停電時の安心は「事前の知識」から生まれる

突然の停電は、知識があれば慌てずに対応できます。「どのブレーカーが落ちているかを確認する」「漏電ブレーカーが落ちている場合は手順を守って確認する」「異常なサインがあれば触らずに専門家に連絡する」——この三つを覚えておくだけで、停電時の対応力が大きく変わります。

停電が起きる前に、今日ご自宅の分電盤を確認して「どこに何があるか」を把握しておくことが、最も効果的な備えです。株式会社セイトー電設は、停電時の緊急相談から原因の特定・修理工事まで、帯広・十勝の皆さまのいざというときの「頼れる地元の電気屋さん」として、誠実に対応します。

よくある質問(Q&A)

Q. 停電が起きたとき、電力会社への連絡と電気工事士への連絡、どちらが先ですか?
A. まず分電盤を確認してください。ブレーカーが落ちているのが原因なら、電力会社ではなく電気工事士への相談が適切です。電力会社に連絡すべきなのは、分電盤に異常がなく、近隣も停電していて地域全体の停電が疑われる場合です。分電盤の操作で対応できない・漏電が疑われる場合は電気工事士にご連絡ください。

Q. 漏電している回路がわかった場合、その部屋の電気機器は使えますか?
A. 漏電が疑われる回路の安全ブレーカーはOFFのままにして、その回路に接続された電気機器は使用しないでください。漏電の原因が特定・修理されるまでは、その回路の使用を控えることが安全です。生活への影響を最小限にしながら、できるだけ早く電気工事士に点検・修理を依頼してください。

Q. 夜間・休日でも緊急の停電相談に対応してもらえますか?
A. 株式会社セイトー電設では、緊急のご相談にできる限り対応するよう努めています。深夜・休日の対応については、まずお電話でご状況をお聞かせください。電話での対処法のご案内や、翌朝の早急な対応など、状況に合わせて誠実に対応します。


▶︎施工実績はこちら:

十勝・帯広エリアでの漏電点検・電気工事の実績

▶︎参考情報:

経済産業省|電気工事士制度について

電気工事のご相談・お見積もりはお気軽に

帯広・十勝エリアで地域密着の電気工事会社として、住宅から法人まで丁寧に対応しています。
ご相談・お見積もりは無料です。

いざというときの安心は、事前の知識から生まれます。株式会社セイトー電設は、停電時の緊急相談から点検・修理まで、帯広・十勝の皆さまの「頼れる地元の電気屋さん」として、これからも誠実に寄り添い続けます。

関連記事

カテゴリー
アーカイブ
   ✉️ 工事のご相談はこちら 📞 0155-25-1183