「共用部の蛍光灯が切れるたびに交換の手配をしているが、正直手間がかかっている」「管理している物件が増えてきて、照明のメンテナンスに時間を取られている」——アパート・マンションの大家様、管理会社様から、このようなお悩みをよく伺います。共用部の照明は、居室と違って点灯時間が長く、蛍光灯のままでは電気代・交換の手間の両方がかさみやすい場所です。この記事では、電気工事士の視点から、共用部LED化のメリットと、入居者への影響を抑えながら進める工事の方法について詳しく解説します。
この記事でわかること
- 共用部の照明がLED化に向いている理由
- エントランス・階段・廊下・駐車場それぞれの照明の特徴
- まとめて工事するメリットと段階的な進め方
- 入居者への影響を抑える工事の進め方
- 費用回収の考え方とセンサー連動の活用
- よくある質問
共用部の照明がLED化に向いている理由
共用部の照明は、居室の照明と違って「毎日決まった時間帯に長時間点灯し続ける」という特徴があります。エントランスや階段は夜間から早朝まで点灯していることが多く、蛍光灯の場合はその分だけ交換頻度が高くなり、消費電力も積み重なっていきます。LED化することで、次のような効果が期待できます。
| 課題 | LED化による効果 |
|---|---|
| 点灯時間が長く電気代がかさむ | 消費電力を抑えられ、長時間点灯でも電気代の伸びが緩やかになる |
| 高所の照明交換に管理会社の手間がかかる | 長寿命化により交換頻度そのものを減らせる |
| 暗い共用部は防犯・印象面で不利 | 明るさを保ちやすく、入居者の安心感にもつながる |
| 蛍光灯の在庫・部材確保が今後難しくなる | LEDへの切り替えにより将来的な調達リスクを回避できる |
エントランス・階段・廊下・駐車場それぞれの照明の特徴
エントランス
入居者や来訪者が最初に目にする場所であり、建物全体の印象を左右します。明るさだけでなく、光の色味(色温度)も含めて検討することで、清潔感のある印象に変えることができます。
階段・廊下
共用部の中でも特に点灯時間が長くなりやすい箇所です。常時点灯している物件も多く、LED化による電気代削減の効果を最も実感しやすいエリアといえます。人感センサーとの組み合わせも検討の余地があります。
駐車場・駐輪場
屋外設置となるため、防水・防塵性能を備えた器具を選ぶ必要があります。夜間の防犯性にも関わる場所のため、明るさの確保が特に重要です。
まとめて工事するメリットと段階的な進め方
共用部の照明は1〜2灯だけ交換するより、建物単位でまとめて工事することで、以下のようなメリットが生まれます。
- 複数灯を一括発注することで、1灯あたりの工事費を抑えやすい
- 今後の交換対応が一元管理でき、器具の型番管理もシンプルになる
- 共用部全体の明るさ・色味を統一でき、建物の印象が向上する
- 施工日をまとめられるため、管理会社様の立ち会い・調整の手間も減らせる
一方で、所有物件が複数棟にわたる場合や、一度に予算を確保しづらい場合は、優先度の高い建物・箇所から段階的に進める方法もあります。「まずは電気代の負担が大きい建物から」「まずは交換頻度が高い階段照明から」など、状況に合わせた進め方をご提案できます。
入居者への影響を抑える工事の進め方
①現地調査・見積り
共用部の照明箇所数、既存器具の種類(直付け・埋め込み・ダウンライトなど)、電源の状況を確認します。建物の規模によっては、複数の棟をまとめて調査することも可能です。
②工事日程の調整
共用部での作業となるため、入居者の生活時間帯を避けた日程調整や、事前の掲示・案内文の準備も合わせてご提案します。工事当日は、通路をふさがないよう配慮しながら作業を進めます。
③段階的な施工も可能
建物の規模によっては、一度にすべて行うのではなく、階ごと・エリアごとに段階的に施工することもできます。予算・スケジュールに合わせて柔軟にご相談ください。
古い蛍光灯器具の場合、LED管だけを差し替える工事ができないタイプ(安定器内蔵型など)もあります。器具の状態によって「ランプ交換のみ」か「器具本体の交換」かが変わるため、事前調査が重要です。安定器を残したまま市販のLED管を差し込むと、発熱や不点灯の原因になることもあるため、専門知識のある業者による確認をおすすめします。
費用回収の考え方とセンサー連動の活用
共用部の電気代は、多くの場合大家様・管理組合様が負担しています。長時間点灯する場所ほど、LED化による電気代の削減効果が積み上がりやすく、交換の手間・人件費の削減も含めて、中長期的な費用回収を見込みやすい投資といえます。
さらに、人の出入りが少ない時間帯がある通路・駐輪場などでは、人感センサーと連動させることで、必要な時だけ明るく点灯し、それ以外は消灯・減光する運用も可能です。LEDは点灯・消灯の応答が早いため、蛍光灯に比べてセンサー運用との相性が良いという特徴があります。正確な回収期間は、現在の点灯時間・灯数に応じてお見積り時にシミュレーションいたします。
よくある質問
所有物件の共用部LED化について、まずは現地調査からご相談ください。
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TEL. 0155-25-1183