停電に備えるには?家庭と店舗で今のうちにできる準備と非常用電源の考え方、事前に確認したいポイントを解説

一般電気工事

こんなお悩みはありませんか?

  • 停電が起きたときに、家や店でどんな困りごとが起きるのか、イメージできていない
  • ポータブル電源や蓄電池、発電機のどれが自分に合うのか、わからない
  • 非常用電源を、自分でつないでも安全なのか不安

 停電は、いつ起きるかわかりません。この記事では、家庭と店舗で今のうちにできる準備を、停電の長さ別に整理し、非常用電源の考え方と安全上の注意、相談の目安を、やさしく解説します。

📖 読了時間の目安:約10分

セイトー電設は創業50年以上、住宅・店舗・農業施設・工場の電気工事を手がけてきました。この記事は現場担当者が実際によくいただく質問をもとに作成しています。

停電で困ることと、備えを考えるための整理

 停電は、台風や強風、大雪、落雷、設備のトラブル、工事など、さまざまな原因で起こります。短時間で復旧することが多い一方で、まれに長時間続くこともあります。「うちは大丈夫」と思っていても、いつ起こるかを予想するのは難しいため、普段から備えておくことが大切です。

 備えといっても、何から始めればよいのか迷う方も多いと思います。この記事では、まず、停電で何が困るのかを整理し、「停電の長さ」に合わせて、家庭と店舗でできる備えをご紹介します。

停電で止まるもの

  • 照明:夜間は、特に不安になります
  • 冷蔵庫・冷凍庫:長時間止まると、食品が傷みます
  • 通信:ルーターやWi-Fi、固定電話の一部が使えなくなります
  • 暖房・冷房:季節によっては、体調に関わります
  • 給水ポンプ:一部の住宅や建物では、水が出なくなります
  • 調理器具:IHクッキングヒーターや電子レンジなどが使えません
  • 電動の設備:シャッター、自動ドア、電動ベッドなど
  • 医療・介護の機器:在宅酸素や電動の介護用品など、命に関わる場合もあります

停電の長さで考える

停電の長さ 想定される備え
数時間 懐中電灯、スマートフォンの充電、モバイルバッテリー
1日程度 冷蔵庫の中身の管理、ポータブル電源、ラジオ、携帯式の暖房や冷房の工夫
数日以上 家庭用蓄電池、発電機、燃料や食料の備蓄、非常用電源の工事

 すべてを一度に備える必要はありません。まず「数時間」の備えを整え、次に「1日」「数日」へと、段階的に進めるのが現実的です。

守りたい機器に優先順位をつける

 非常用電源の容量には限りがあります。何でも動かそうとすると、すぐに電気が足りなくなります。「停電のときに、どの機器が動いていてほしいか」を、家族や従業員で話し合い、優先順位をつけておきましょう。

  • 最優先:命や健康に関わるもの(医療・介護機器、暖房や冷房の最低限の確保)
  • 優先:生活の基本(照明、通信、冷蔵庫、スマートフォンの充電)
  • できれば:調理、テレビ、そのほかの家電

家庭でできる備え

まずそろえたい基本の備え

  • 懐中電灯・ランタン(LED式が安全です)と、予備の電池
  • モバイルバッテリー(普段から充電しておく)
  • 携帯ラジオ(電池式または手回し式)
  • 冷蔵庫や冷凍庫の中身を、整理しておく(保冷剤を凍らせておく)
  • 飲料水と、すぐ食べられる食料
  • 防寒具、ブランケット(季節によっては、冷房対策も)
  • 家族の連絡先と、避難場所のメモ

 ろうそくなどの火を使う明かりは、火災のおそれがあるため、できるだけ避けて、LEDの明かりを使いましょう。

停電したときの、最初の行動

  1. 自宅だけの停電か、近所も停電しているかを確認する。
  2. 分電盤で、ブレーカーが落ちていないかを確認する(家全体の停電でなければ、原因は自宅の設備にあるかもしれません)。
  3. 家電のスイッチを切り、プラグを抜く。復旧したときに、一斉に電気が流れて、機器が故障するのを防ぎます。
  4. 冷蔵庫や冷凍庫の扉は、できるだけ開けない。中の温度を保つためです。
  5. 必要に応じて、電力会社の停電情報を確認する。
  6. ガスや石油の暖房器具を使う場合は、換気に十分注意する。

冷蔵庫の中身を守るコツ

 冷蔵庫や冷凍庫は、停電しても、扉を閉めたままにしておけば、しばらくは中の温度が保たれます。ただし、長時間続く場合は、食品が傷むおそれがあります。保冷剤や氷を多めに用意しておく、傷みやすい食品から先に食べる、クーラーボックスを使うなどの工夫が役立ちます。食品の状態に不安があるときは、無理に食べず、廃棄を検討しましょう。

ポータブル電源とは

 ポータブル電源は、持ち運べる大きさの蓄電池です。コンセントにつなぐ機器に、電気を供給できます。停電のときに、スマートフォンの充電、照明、ルーター、小型の家電などを動かせます。容量が大きくなるほど、動かせる時間が延びますが、消費電力の大きな機器(電気ヒーターなど)を動かすには、向かない場合があります。

 選ぶときは、次の点を確認しましょう。

  • 容量(どれくらいの時間、動かせるか)
  • 出力(どれくらいの電力の機器を動かせるか)
  • つなぎたい機器の消費電力
  • 普段から充電しておけるか、保管場所に適しているか
  • 安全機能がそなわっているか

家庭用蓄電池や太陽光の自立運転

 家庭用蓄電池は、住宅に据えつけて、昼間に発電した電気や、安い時間帯の電気をためて使えるものです。停電のときに、あらかじめ決めた回路に電気を送るタイプが多くあります。太陽光発電がある住宅では、停電時に「自立運転」という機能で、昼間に専用のコンセントから電気を使えるものがあります。使える範囲や条件は、機器によって異なるため、取扱説明書で確認しておきましょう。

発電機を使う場合の安全上の注意

  • 必ず屋外の、風通しのよい場所で使う(屋内や車庫、窓や換気口の近くは危険です)
  • 排気ガスの一酸化炭素で中毒になるおそれがある
  • 燃料は、決められた容器で、安全な場所に保管する
  • 給油は、エンジンを止めて、冷めてから行う
  • 雨や雪にさらさない
  • 家の配線に直接つながない

⚠ 注意
発電機を家の配線に直接つなぐと、電気が外に逆流して、電線の作業をする人が感電するおそれがあります。分電盤につなぐ工事は、電気工事士の資格が必要で、専用の切り替え器具を使います。ご自身で行わず、必ず専門業者にご相談ください。

季節ごとの備えの考え方

  • 暑い季節:エアコンが使えなくなるため、熱中症に注意します。冷却グッズ、飲料水、扇風機(電池式など)を備えましょう。
  • 寒い季節:暖房が使えなくなるため、防寒具、毛布、使い捨てカイロなどが役立ちます。石油ストーブなど燃焼式の暖房を使う場合は、換気と火災に十分注意が必要です。
  • 台風や大雨の時期:停電に加えて、断水や浸水も起こりえます。複数の備えを組み合わせて考えましょう。

在宅医療・介護機器がある場合

 在宅酸素や電動の介護用品など、停電で命に関わる機器を使っている場合は、特に念入りな備えが必要です。主治医や、機器の貸与元、自治体などに、停電時の対応を事前に確認しておきましょう。予備のバッテリーや、非常用電源の準備も重要です。

「うちの場合はどうなんだろう?」と思ったら、まずは無料相談を

現地確認・見積もりは無料です。

無料で相談してみる →

店舗・事務所でできる備え

守りたいものを整理する

 店舗や事務所では、停電による影響が、営業や信用にも関わります。次のような機器が止まると、困ることが多くなります。

機器 停電で起きること
冷蔵・冷凍ケース、冷蔵庫 商品や食材が傷む
レジ・POS、決済端末 会計ができない
パソコン・サーバー 作業中のデータが消える、故障の原因
通信機器(ルーター等) ネット予約や決済、連絡が止まる
防犯カメラ・警報 防犯、記録に空白ができる
照明・自動ドア お客様の安全、避難に影響

無停電電源装置(UPS)とは

 無停電電源装置(UPS)は、停電したときに、一定の時間、電気を供給してくれる装置です。パソコンやサーバー、通信機器に使い、データの保存や、安全な終了のための時間を確保します。長時間動かすものではなく、あくまで「安全に止めるための時間」をつくる装置と考えましょう。

非常用電源の導入を考える

 冷蔵設備や、営業を続けたい設備がある場合は、蓄電池や発電機などの非常用電源を検討します。その際は、次の点を整理しておくと、相談がスムーズです。

  • 動かしたい機器と、その消費電力
  • 動かしたい時間(数時間、1日、数日)
  • 設置場所(屋内、屋外、スペースの余裕)
  • 電源の種類(単相、三相、100V、200V)
  • 切り替えの方法(自動か、手動か)

一例:小さな店舗の備え

 ここでは、一般的な例の一つをご紹介します(実際の事例ではありません)。たとえば、冷蔵ショーケース、レジ、照明、通信機器をもつ小さな店舗で、停電時に守りたいのは「冷蔵ショーケース」と「レジ」だけだとします。この場合、すべてに非常用電源をつなぐのではなく、必要な機器だけを専用の回路にまとめて、非常用電源から電気を送る方法があります。必要な電気の量が少なくなるため、導入のコストと規模を抑えやすくなります。

従業員への周知とマニュアル

  • 停電時にまず何をするか、手順を決めておく
  • 分電盤の場所と、ブレーカーの扱いを共有する
  • 非常用電源の置き場所と使い方を、全員が知っている
  • お客様への声かけや、避難の動線を確認する
  • 連絡先(電気工事店、電力会社、管理会社)を、見やすい場所に貼っておく

非常用電源の考え方と、相談の進め方

主な非常用電源の比較

種類 特徴 向いている場面
モバイルバッテリー 小型。スマートフォンなどの充電向け 数時間の備え
ポータブル電源 持ち運べる蓄電池。小型家電向け 家庭の最低限の電気、小規模な店舗
家庭用蓄電池 据えつけ型。家の回路に電気を送る 長めの停電、太陽光との組み合わせ
発電機 燃料で発電。屋外使用が必須 長時間の停電、大きな機器
UPS 数分から数十分の電源確保 パソコン、通信機器の保護

 どれが最適かは、「何を」「どれくらいの時間」動かしたいかで決まります。

切り替えの方法を決めておく

 非常用電源から、家や建物に電気を送る方法には、機器をコンセントに直接つなぐ方法と、分電盤から回路に送る方法があります。分電盤に接続する場合は、電気が逆流しないよう、専用の切り替え器具(インターロックなど)が必要です。この工事は、電気工事士の資格が必要です。

ご相談から工事までの流れ

  1. お問い合わせ:電話、LINE、Webフォームのいずれかで、動かしたい機器や、気になる点をお知らせください。
  2. 現地確認:分電盤、配線、設置場所、使用する機器の消費電力を確認します。現地確認は無料です。
  3. ご提案とお見積もり:優先順位に合わせて、最適な方法をご提案します。
  4. 日程の調整:停電が必要な場合は、生活や営業への影響が少ない時間帯を相談して決めます。
  5. 工事:資格をもつスタッフが、安全に配慮して作業します。
  6. 動作確認とご説明:停電時の操作方法を、実際にご説明します。

費用は、現地確認のうえでご案内します

 必要な容量、機器の種類、工事の範囲によって、費用は大きく変わります。この記事では金額をご案内していません。現地確認のうえ、わかりやすくお見積もりをいたします。

今日からできる、最初の一歩

  • 懐中電灯と予備電池の置き場所を、家族で確認する
  • モバイルバッテリーを、満充電にしておく
  • 停電のときに守りたい機器を、書き出してみる
  • 分電盤の場所と、ブレーカーの位置を確認する
  • 非常用電源について、相談したいことをメモする

 停電への備えは、「完璧」を目指さず、できることから始めることが大切です。「うちの場合は、何が必要なのだろう」と思ったら、お気軽にご相談ください。現地確認は無料です。

よくある質問

Q. 停電したとき、まず何をすればよいですか?

 まず、自分の家だけか、近所も停電しているかを確認し、ブレーカーが落ちていないかを見ます。家全体が停電している場合は、電気を使う機器のスイッチを切り、復旧時の突然の通電に備えます。懐中電灯を使い、ろうそくなど火を使う明かりは、火災に注意してください。

Q. 家庭用のポータブル電源と蓄電池は、何が違いますか?

 ポータブル電源は、持ち運べる小型の蓄電池で、コンセントにつなぐ機器に電気を供給します。家庭用蓄電池は、住宅に据えつけて、分電盤を通して、家の電気を広い範囲でまかなうことができるものです。容量や使い方、工事の有無が異なります。

Q. 発電機を家の中で使ってもよいですか?

 屋内や、窓・換気口の近くで使うのは危険です。排気ガスに含まれる一酸化炭素で、中毒になるおそれがあります。必ず屋外の、風通しのよい場所で使い、取扱説明書に従ってください。

Q. 発電機を、家のコンセントに直接つないでもよいですか?

 家の配線に発電機を直接つなぐと、電気が外へ逆流して、電線を触る作業者が感電するおそれがあります。分電盤へ接続する工事は、電気工事士の資格が必要で、専用の切り替え器具が必要です。必ず専門業者にご相談ください。

Q. 店舗では、どんな備えが必要ですか?

 冷蔵・冷凍ケース、レジ、パソコン、通信機器、防犯カメラ、照明などが止まると、営業に影響が出ます。優先して守りたい機器を整理し、無停電電源装置やポータブル電源、非常用電源の導入を検討します。

まとめ

 この記事のポイントをまとめます。

  • 停電の備えは、数時間、1日、数日と、停電の長さに合わせて考えると整理しやすくなります。
  • 家庭では、照明、通信、冷蔵庫、暖房や冷房、医療・介護機器など、守りたい機器を優先順位づけします。
  • 店舗では、冷蔵設備、レジ、パソコン、防犯カメラなど、営業とデータを守る機器から考えます。
  • 発電機は屋外で使い、家の配線に直接つながないなど、安全上の注意を守ることが大切です。
  • 分電盤に接続する非常用電源の工事は、電気工事士の資格が必要です。専門業者にご相談ください。

電気工事のご相談はセイトー電設へ

高圧受電設備・一般電気工事・LED照明・防犯カメラ工事など、
どんなご相談もお気軽にどうぞ。

見積もり・現地確認は無料です。

関連記事

カテゴリー
アーカイブ