電柱を見上げると、電線だけでなく、円柱形や箱型のさまざまな機器が取り付けられていることに気づきます。毎日目にしていても、それが何のための機器なのか知らない方も多いのではないでしょうか。この記事では、電気工事士の視点から、電柱の上に設置されている代表的な機器の名前と役割について解説します。
この記事でわかること
- 柱上変圧器(トランス)の役割
- 開閉器(スイッチ)の役割
- 避雷器の役割
- その他の電柱上の機器
- 機器の異常に気づいたときの対応
- よくある質問
柱上変圧器(トランス)の役割
電柱の上部によく見られる、缶やバケツのような形をした灰色の機器が「柱上変圧器」です。発電所から送られてくる高い電圧の電気を、家庭やお店で使える電圧(100Vや200V)まで下げる役割を持っています。柱上変圧器がなければ、高圧のまま各家庭に電気を送ることになり、大変危険な状態になってしまいます。1つの柱上変圧器から、複数の住宅に電気が分配されていることも多く、住宅街を支える重要な機器のひとつです。
開閉器(スイッチ)の役割
柱上変圧器の近くに設置されていることが多い、棒状やボックス型の機器が「開閉器」です。電線を区間ごとに切り分ける役割を持ち、点検や事故対応の際に、特定の区間だけを切り離して作業できるようにするために使われます。台風や事故で一部の設備にトラブルが発生した際、開閉器によって影響範囲を限定することで、地域全体の停電を防いだり、停電範囲を最小限にとどめたりする役割も担っています。
| 機器名 | 見た目の特徴 | 主な役割 |
|---|---|---|
| 柱上変圧器 | 缶・バケツのような灰色の円柱形 | 高圧電力を家庭用の電圧に変換する |
| 開閉器 | 棒状・ボックス型の機器 | 電線を区間ごとに切り分け、点検・事故対応をしやすくする |
| 避雷器 | 変圧器の近くにある小型の機器 | 雷による過電圧から設備を保護する |
避雷器の役割
柱上変圧器の近くに設置されている小型の機器で、雷が電線に落ちた際に発生する異常な高電圧を地面に逃がし、設備の破損を防ぐ役割を持っています。落雷が多い季節や地域では、この避雷器が設備を守るための重要な役目を果たしています。
その他の電柱上の機器
電柱には、上記以外にも用途に応じてさまざまな機器が取り付けられています。
- 腕金(うでがね):電線を支えるための金属製の横棒
- がいし:電線を電柱から絶縁して支えるための陶器製・樹脂製の部品
- address表示板・管理番号プレート:電柱の管理情報が記載された板
- 通信用の機器:電話線・光ファイバーなどの通信設備に関する機器
これらの機器は、電力会社だけでなく通信会社の設備が混在している場合もあり、1本の電柱に複数の事業者の設備が取り付けられていることも珍しくありません。
電柱上の機器は、高電圧の電気を扱う設備です。子どもがいたずらで触れてしまう、庭木の剪定作業で誤って接触するなどのケースは大変危険です。電柱の周辺で作業を行う際は、電線・機器に近づかないよう十分注意してください。
機器の異常に気づいたときの対応
柱上変圧器から異音がする、機器から油のようなものが漏れている、電柱がいつもと違う音を立てているなど、異常を感じた場合は、自分で確認しようとせず、設備を管理する電力会社に連絡することが重要です。電柱に記載されている管理番号を伝えると、対応がスムーズになります。
よくある質問
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