漏電遮断器のテストボタンとは?定期的な動作確認の方法と、作動しないときの相談の目安をやさしく解説します

一般電気工事

こんなお悩みはありませんか?

  • 分電盤にあるテストボタンが何のためのものか、わからない
  • 漏電遮断器が、ときどき落ちるが、原因がわからず不安
  • 定期的に確認したほうがよいのか、やり方を知りたい

 漏電遮断器は、電気が漏れたときに、すばやく電気を止めて、感電や火災を防ぐ装置です。この記事では、テストボタンの役割と、定期的な動作確認の方法、作動しないときや落ちるときの考え方を、やさしく解説します。

📖 読了時間の目安:約10分

セイトー電設は創業50年以上、住宅・店舗・農業施設・工場の電気工事を手がけてきました。この記事は現場担当者が実際によくいただく質問をもとに作成しています。

漏電遮断器とは?テストボタンの役割

 分電盤を開けると、ブレーカーが並んでいます。その中に、小さな丸いボタンがついているものがあります。それが、漏電遮断器の「テストボタン」です。ふだんはあまり意識しませんが、家族の安全を守る、大切な装置の動作確認に使います。

 この記事では、漏電遮断器の役割と、テストボタンの意味、定期的な動作確認の方法、作動しないときの考え方を、やさしくご説明します。

漏電とは

 漏電とは、電気が本来の通り道から外れて、外へ漏れ出てしまうことです。配線や家電が傷んだり、水が入り込んだりすると起きます。漏れた電気が、人や、金属部分に流れると、感電や、火災の原因になります。

漏電遮断器の役割

 漏電遮断器は、漏電を検知すると、すばやく電気を止める装置です。普通のブレーカーが、電気の使いすぎを防ぐのに対して、漏電遮断器は、漏れた電気から、人の命や、建物を守ります。住宅の分電盤には、漏電遮断器が設けられていることが多く、たとえば、水まわりの回路を守る目的でも使われます。

装置 主な役割
アンペアブレーカー(主幹) 家全体の電気の使いすぎを防ぐ
安全ブレーカー(分岐) 回路ごとの、電気の使いすぎやショートを防ぐ
漏電遮断器 電気が漏れたときに電気を止め、感電や火災を防ぐ

テストボタンとは

 テストボタンは、漏電遮断器が、正しく作動するかを確認するためのボタンです。押すと、わざと漏電に近い状態をつくり、遮断器が作動して、電気が止まるかを確かめます。きちんと作動すれば、遮断器は、働ける状態にあると考えられます。

⚠ 注意
分電盤の内部に触れたり、カバーを外したりするのは、感電の危険があり、電気工事士の資格が必要です。テストボタンの操作は、表に出ている部分にとどめ、内部には触れないでください。

テストボタンの使い方と、確認のタイミング

どのくらいの頻度で確認する?

 一般的には、月に1回程度の確認が推奨されることが多いです。製品や、設置の状況で案内が異なるため、分電盤に貼られた表示や、取扱説明書をご確認ください。確認する日を決めておく(毎月1日など)と、忘れにくくなります。

テストの前に準備すること

 テストボタンを押すと、その遮断器が守っている回路が、一時的に停電します。次の点を確認してから行いましょう。

  • パソコンや、データを扱う機器は、保存して電源を切る
  • 冷蔵庫や冷凍庫は、停電しても短時間なら影響は小さいが、念のため確認する
  • 医療機器や、停電で困る機器がないか確認する
  • 家族に、これからテストすることを伝える
  • 時間帯は、停電しても困らない時間を選ぶ

一般的な確認の手順

 次の手順は、一般的な例です。製品によって異なるため、取扱説明書をご確認ください。

  1. 家族に声をかけ、必要な機器の電源を切る
  2. 漏電遮断器が、入った状態(ON)であることを確認する
  3. テストボタンを、ゆっくり押す
  4. 遮断器が、作動して、スイッチが切れたことを確認する
  5. 遮断器のスイッチを、入れ直す(ON)
  6. 使用していた機器を、元に戻す

結果の見方

結果 考え方
テストボタンを押すと、遮断器が作動した 正常に動作している可能性が高い
テストボタンを押しても、作動しない 遮断器が故障している可能性がある。早めに専門業者に相談
入れ直しても、すぐに落ちる 漏電や、機器の不具合の可能性がある。無理に入れず、専門業者に相談
入れ直せない 内部の不具合、または漏電が続いている可能性。専門業者に相談

注意したいこと

  • テストは、遮断器の動作を確認するものです。漏電している場所を、見つけるものではありません。
  • 押す前に、取扱説明書や、分電盤の表示を確認する
  • 連続して何度もテストしない
  • 濡れた手で、分電盤に触れない
  • テストのあとに、時計や、タイマーの設定が、リセットされることがある

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作動しない・頻繁に落ちるときの考え方

漏電遮断器が落ちる主な原因

原因 内容
家電の故障・劣化 洗濯機、冷蔵庫、電気温水器、エアコンなどの内部で、電気が漏れる
配線・コンセントの劣化 被覆が傷み、電気が漏れる
水の侵入 雨や湿気、結露、水まわりの水が、電気設備に入り込む
屋外設備の不具合 外灯、屋外コンセント、給湯器まわりなどの、防水の劣化
遮断器自体の劣化 内部の部品が劣化して、過敏に作動する、または作動しなくなる
雷などの影響 雷サージ(一時的な高い電圧)で、遮断器が作動することがある

原因を絞り込む手がかり

  • 落ちるのは、特定の家電を使ったときか
  • 雨の日や、湿気の多い日だけか
  • 特定の部屋の、回路だけか
  • 落ちる時間帯に、パターンがあるか

 こうした情報をメモしておくと、原因の特定がスムーズです。

落ちたときの手順

  1. 慌てずに、使っている家電のスイッチを切り、プラグを抜く
  2. 漏電遮断器の状態を確認する
  3. むやみに何度も入れ直さず、一度だけ、入れてみる
  4. すぐに落ちる場合は、そのままにして、電気工事店に相談する
  5. 入れ直せた場合は、家電を一つずつ、つないで、原因を探る(異常を感じたら、すぐに使用をやめる)

一例:洗濯機を使うと落ちる場合

 ここでは、一般的な例の一つをご紹介します(実際の事例ではありません)。たとえば、洗濯機を使うたびに、漏電遮断器が落ちるとします。洗濯機のプラグを抜いて、遮断器を入れ直すと、問題なく入ります。この場合、洗濯機の内部や、コードで、電気が漏れている可能性があります。洗濯機のメーカーや、販売店に相談します。それでも解決しない場合や、複数の機器で落ちる場合は、配線やコンセント、アースの確認が必要です。原因を一つずつ切り分けることが大切です。

漏電遮断器の寿命と交換

 漏電遮断器にも、寿命があります。一般的には、10年から15年前後が、点検や交換を考える目安といわれます。長年使うと、感度が鈍ったり、不要なときに作動したりすることがあります。テストで作動しない、頻繁に落ちる、設置から年数がたっている場合は、点検や交換をご検討ください。

相談の目安と、進め方

相談の目安

  • テストボタンを押しても、作動しない
  • 漏電遮断器が、頻繁に落ちる、落ちたまま戻らない
  • 水まわりや、屋外の設備で、よく落ちる
  • 分電盤から、においや異音がする
  • 設置から、10年以上たち、一度も点検していない
  • 分電盤に、漏電遮断器がない(古いタイプ)

点検で行うこと

  • 漏電遮断器の動作確認
  • 絶縁抵抗の測定(どの回路で電気が漏れているかを調べる)
  • 回路ごとの確認と、原因の特定
  • アース(接地)の確認
  • 必要に応じて、遮断器や配線の交換のご提案

ご相談から工事までの流れ

  1. お問い合わせ:電話、LINE、Webフォームのいずれかで、状況をお知らせください。
  2. 現地確認:分電盤、回路、機器の状態を確認します。現地確認は無料です。
  3. ご提案とお見積もり:原因を整理して、必要な工事をご提案します。
  4. 日程の調整:停電が必要な場合は、生活への影響が少ない時間帯を相談して決めます。
  5. 工事:資格をもつスタッフが、安全に配慮して作業します。
  6. 動作確認とご説明:工事後に動作を確認して、お引き渡しします。

費用は、現地確認のうえでご案内します

 原因や、工事の内容で、費用は大きく変わります。この記事では金額をご案内していません。現地確認のうえ、わかりやすくお見積もりをいたします。

今日からできること

  • 分電盤の場所と、漏電遮断器の位置を、家族で確認する
  • テストボタンの確認日を決めて、カレンダーに書く
  • 落ちたときの状況を、メモに残す習慣をつける
  • 水まわりのコンセントに、水がかかっていないか確認する

 漏電遮断器は、ふだん意識しない、頼れる守り手です。定期的な動作確認で、いざというときに、きちんと働く状態を保ちましょう。「うちの場合はどうなんだろう」と思ったら、お気軽にご相談ください。現地確認は無料です。

よくある質問

Q. 漏電遮断器のテストボタンは、何のためにありますか?

 漏電遮断器が、正しく動くかを確認するためのボタンです。押すと、わざと漏電したときと同じ状態をつくり、遮断器が作動して電気が止まるかを確かめます。

Q. どれくらいの頻度で、テストすればよいですか?

 一般的には、月に1回程度の確認が推奨されることが多いです。ただし、製品によって案内が異なるため、取扱説明書や、分電盤の表示をご確認ください。

Q. テストボタンを押したとき、何も起きない場合は、どうすればよいですか?

 テストボタンを押しても、遮断器が作動しない場合は、遮断器の故障の可能性があります。漏電から身を守る機能が働かない状態のため、早めに電気工事店にご相談ください。

Q. テストボタンを押すと、停電しますか?

 押すと、その遮断器が守っている回路が、停電します。パソコンや冷蔵庫、医療機器などがある場合は、事前に影響を確認してから、テストしましょう。時間帯も考えて、行ってください。

Q. 漏電遮断器が、頻繁に落ちるのですが、どうすればよいですか?

 何度も入れ直さず、原因を調べる必要があります。家電の故障、配線の劣化、水の侵入などが考えられます。感電や火災の危険もあるため、電気工事店にご相談ください。

Q. 分電盤の中を、自分で触ってもよいですか?

 分電盤の内部には、感電の危険があります。カバーを外したり、配線に触れたりする作業は、電気工事士の資格が必要です。テストボタンの操作は、表に出ている部分だけにとどめ、内部には触れないでください。

Q. 漏電遮断器は、何年くらいで交換が必要ですか?

 製品や使用環境で異なりますが、一般的には、10年から15年前後が、点検や交換を考える目安といわれます。経年劣化で、感度が落ちたり、動作が不安定になったりすることがあります。

まとめ

 この記事のポイントをまとめます。

  • 漏電遮断器は、電気が漏れたときに電気を止めて、感電や火災を防ぐ装置です。
  • テストボタンで、正しく作動するかを、定期的に確認できます。
  • テストで作動しない、頻繁に落ちる、落ちたまま戻らないときは、電気工事店への相談が必要です。
  • テストの前に、停電の影響を受ける機器や、時間帯を確認します。
  • 分電盤の内部の作業は、電気工事士の資格が必要です。ご自身では行わないでください。

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